勝手に片づく「アフォーダンス設計」の原則

空間・動線のデザイン

アフォーダンスの設計の原則

アフォーダンスとは

人とモノの相互関係そのものであり、

「モノが人に与える行動のヒント」を表しています。

例えば、町中にあるゴミ箱は

ゴミの種類によって

投入口のカタチが違うのを知っていますか?

ゴミ箱の投入口のカタチをみた時に、

「ここは○○を捨てるゴミ箱だな」と

視覚的に捨てるという行為を自然と行うことができます。

こうしたアフォーダンスの考え方は

身支度や家事の日常生活で大いに役立ちます。

家はよりシンプルで簡素化され、

子どもから高齢の方まで

わかる収納づくりや動線設計をすることが可能です。

直感的にわかる収納・動線設計は

これから紹介する4つのテクニックで作れます。

①定位置管理(ラベリング)

一つ目は定位置管理(ラベリング)です。

定位置管理とは、モノの住所。

つまりどこに何をしまうかを決めておくことです。

ラベルをつけることで、

どこに何がしまってあるかを

一目で分かることができます。

もし、小さなお子さんや年配のご家族がいる場合は

文字ではなく、イラストや色分けてを、視覚的にわかるラベルにしてあげます。


 

こし

<注意点>

  • 一時的にあるものはラベルをつけて管理しないこと
  • ラベルシールとして売っているものは、ムダになることが多い
②動作や動線に合った収納
  • 使う人の背丈に合わせる
こし

子どもが使うモノは子どもの手の届く高さが基本。
自分で身支度ができれば、自立心も育ちます。

  • からだに負担のない高さ・使用頻度別に収納する
こし
  • よく使うものは中段
  • たまに使うものは下段
  • めったに使わないものは上段
  • 重たいものは下段
  • ちょい置きしてしまう高さの家具は
    散らかってもすぐわかる場所にあえて配置しよう
こし

腰の高さの家具はついモノを置きやすいのでどうしても散らかりがち。
イラストのように腰高のテーブルが部屋の目立つところに配置してあると、
視界に入りやすいので「片づけよう」という意識が働きます。
逆に、死角になる部屋の隅にテーブルが置かれていると、
モノが置かれても気にならないので散らかりやすくなります。

③グルーピング
こし

荷物を送る・お手紙を書くなど
一つの作業で色んなアイテムを使うのであれば、
それらを一か所にまとめます。

上記のほか、グルーピングには、
以下のようなセットにも使えます。

  • 身支度セット
  • お絵描きセット
  • 冠婚葬祭セット
  • 月曜セット
  • 晩酌セット
  • ティーセットなど
④定位置管理(写真暗示)

写真暗示とは、

整った空間を写真におさめて

いつでも見れる状態にすることです。

どこにしまったらいいかわからない、

人によってしまい方が違う場合は

どんな状態が整った状態なのか

一人一人の認識がズレていることが原因です。

家族など誰かと一緒に住む家は、

共有スペースは特にこれを意識すると

同じ認識でそのゴールに向けて

みんなが動くことができます。

アフォーダンスの設計になっているか?簡単チェックシート

今後、おうちづくりを進める際(実践編)に、こちらの5つの質問を参考にしてみてください。

アフォーダンスの設計になっているか?簡単チェックシート

・普段使うものは、すぐにとりだせる場所にあるか?

・よく置きっぱなしになっているものはないか?

・使う人の背に合った場所においてあるか?

・とりだすまでに取りにくいなと感じているものはないか?

・一つの作業で複数アイテムを使うものはまとまって置いてあるか?

次は、自由な時間を生み出すためのおうちづくり

②モノの選択基準について紹介していきます。