【書評・要約】今すぐできる8つのシングルタスクの実践方法を紹介します。

シングルタスク

集中力が続かない

なかなか作業が進まない

大事なことがあるのに、後回しして時間がとられてしまう

膨大なタスクを抱えて悩んでいる人や

生活にゆとりがもてない人に向けて書いている記事です。

今回は超シンプルなのに超効果的な

シングルタスク(一点集中術)の本を紹介します。

シングルタスクを読んで身につくこと
  • 自分の行動をコントロールし、人間関係などの周りの環境にもいい影響を与える力
  • 一つの作業に専心し、能率を上げる力

シングルタスクの原則を知る

シングルタスクの原則は、一度に一つの作業に集中して生産性を上げる

・シングルタスクとは

一つのタスクを終わらせるまで、他のタスクに着手しない考え方です。

(イラストの右側)

人は頭から浮かんでくる関係のない雑念や

外部の情報(電話の着信音や、周囲の雑音など)

が入ってきたとたん、集中力が途切れて能率が落ちてしまう傾向にあります。

シングルタスクのメリットはざっというとこんな感じです。

シングルタスクのメリット
  • 一つのタスクに集中するので、満足のいく成果を上げやすくなる
  • 良好な人間関係を築きやすい
  • 一度に一つのことに集中することで、多数のタスクでも丁寧に能率よくこなせる
  • 集中力が身につくことで、学習の理解度を深め脳が活性化される

シングルタスクができるようになると、

情報過多の今の時代に、不必要なことで振り回せることなく

必要なことだけを選んで成し遂げることができるので、

納得感をもって仕事ができると言えます。

・シングルタスクを邪魔する考え方「マルチタスク」

シングルタスクの理解を深めるために

マルチタスクについて紹介します。

マルチタスクとは、

一度に多くの情報を処理し、複数の作業をこなそうとする行動のことです。

つまり、シングルタスクとは全く逆の行動です。

ネットが普及し、いつでも情報にアクセスが可能な現代人はマルチタスクの傾向にあります。

マルチタスクができる人は、そっちの方が効率がいいんじゃないの?

と思う人もいると思いますが、そんなことはありません。

そもそも

人間の脳は、一度に複数のことを処理できない

構造になっているのです。

複数の情報が脳に入ってくると、

それらの情報を処理できなくなり

短期記憶長期記憶にも取り込まれずに記憶から抜け落ちていきます。

なかちゃん

たしかに!

仕事でも

「これもしなきゃ、あれもしなきゃ」と焦ると、

いい結果を出すことができないし、結局時間かかってるな~

逆に、本当に重要な仕事はそれだけに集中して他のことができなくなる。

同時に複数の作業をこなし、効率よく動けていると思っている人は

シングルタスクができている人に比べて

内容の理解や成果が中途半端になります。

マルチタスクは脳にも悪影響>

①記憶力・集中力・理解力の低下を招く

マルチタスクを続けていると、

記憶力や集中力が下がりやすいと言われています。

昔であれば、辞典を開き、その意味を調べ

内容を深ぼっていく必要がありました。

しかし今のネット社会は調べたいことがあれば

ウェブでざっと検索しただけで、情報がでてくる便利な世の中です。

浅く内容を把握するだけで、

それらを記憶にとどめなくてもよくなってきています。

頭を働かせる必要がなくなれば、考える力も低下してしまいます。

②感情のコントロールがきかなくなる

多忙な生活を続けていると、

感情をつかさどる脳も萎縮してきます。

そうなってしまうと、

感情のコントロールがきなかったり、

問題を解決する考える力が低下してしまうのです。

こし

マルチタスクができれば、最高だなと思っていたけど、脳にすごく悪影響…

マルチタスクをすることは、生産性を下げるばかりか

脳機能の低下を招きます。

では、どうしたらシングルタスクに変えることができるのでしょうか?

シングルタスクを実践する

シングルタスク(一点集中)を習慣にするための具体的な方法を

ここで本書から紹介します。

1.「シンプルに考える」ための時間をつくる

自分が楽しいと思えることで頭の中を整理できる習慣をつけます。

例)5分日記をつける、散歩をするなど

心地よい空間と実践しやすいやり方で、じっくりと頭の中を整理します。

意識を集中させるための訓練になります。

2.関係のないことが頭に浮かんだら、メモに書き留めておく

集中している時に、無関係なことが浮かんだら、

無意識にそっちに意識が飛んでいきがちです。

そんなときはメモに書き留めて、あとで考える。

と決めることで一点集中ができます。

会議の時でも、他の話題が上がったらメモをして後で話すと

決めることで、本題に集中して議論ができます。

3.スマホを身近に置かない

集中したい時はスマホを身近におかないようにしましょう。

また電話やメール受信音などの通知を常にミュートにすることで、

今やっていることの邪魔にならなずに済みます。

こし

私はスマホを見る時は、なるべく午前の集中力が増している時間帯を避けています。

メールのチェックと思って、画面を開くとついSNSを見ている自分が!

そうならないためにも、自分でコントロールするってことが大事ですよね。

4.電話は15分で集中して対応する

電話先の相手にあらかじめ話せる時間を伝えておきます。

電話の時間に限りをつけることで、自分の意識も集中させることができます。

もし電話先で電話をしながら、

他の作業をしていたり、

考え事をしていたら相手にとっても失礼になります。

良好な人間関係を築くためにも

時間を決めて意識を電話に向けることが大切です。

5.毎朝仕事前に今日しなければならない仕事の予定を立てる

今日やることがわかっていれば、先を見越して行動を起こし

積極的に1日のタスクを進めることができます。

6.類似タスクをまとめて片づける

「メールの返信」「電話をかける」「取材や打ち合わせの予定を組む」

など類似タスクは1日の同じ時間にまとめて片づけます。

またその作業に充てる時間も

予め20分などと制限することで、だらだら続けずに済みます。

こし

私は、急用ではない連絡は午後に回します。

連絡も電話よりメールの方が、時間に融通が利くし、きちんとまとめて要件を伝えられるので好きです。

またメールをダラダラ続けない対策として、

メールの最後に以下のような文章を添えます。

・返信不要です

・ありがとうございます。これで、本日の業務は終了します。

・なんらかの変更があった場合のみ、返信していただければ幸いです。

・○○さんにお任せしますので、私に同報メールは不要です。

・すばらしいですね。では当日よろしくお願いします。

・これから数時間、ネットとつながらなくなります。

・詳細は、○○さんと詰めてください。

相手に気を遣わせない、次のアクションを困らせないためにも

こうした配慮は必要ですね。

7.山積みのタスクは1×10×1に分ける

タスクを所要時間別に分けるやり方です。

1×10×1とはタスクにかかる所要時間を表します。

  • 1…1分前後で終わるタスク。

いますぐに着手する。

  • 10…10分以内に終わるタスク

できるだけ早い時間に着手する。

  • 1…1時間以上かかるタスク

今後数日間のスケジュールに予定として組み込む。

こし

所要時間は、おおむねの時間数でOKだよね。

このように、いつどのタイミングでやるべきかを

時間数で振り分けることで、

着実にタスクをこなすことができます。

8.1日2回「30分の空白時間」をつくる

空白の時間は、予期せない出来事の対応に備えます。

また、類似タスクをまとめておこなってもいいでしょう。

予定は必ずしも、予定通りにいくわけではありません。

詰め詰めに予定を立てるよりも

空白の時間があれば、心に余裕をもたせることができます。

効率を下げずに同時に行なえるタスク

意識的な努力を必要としない活動は同時に行なっても大丈夫

メインの活動の他に、別の作業をしても問題ない活動があります。

それは自分にとって

  • 簡単で機械的におこなえる作業
  • 集中力を必要としない作業

です。

例として、

音楽を聴く・書類をまとめる・料理をするなどがあてはまります。

とはいえ、

料理でも、料理に不慣れであれば集中力が必要なので、

同時には行えません。

当人がどんな環境で、どんな状況によるかで変わってくるのです。

まとめ
  • シングルタスクは一つの作業に集中するシンプルな行動である
  • 一つの作業に集中することで、生産性を上げることができる
  • マルチタスクをすると、思考や感情をコントロールすることが難しくなる
  • 最優先事項は、あらかじめ予定を組んで主体的に取り組めるようにする
  • 外的刺激が入らないようにデバイスをミュートにするなど環境を意図的にコントロールする
  • 意識的な努力を必要としない作業はメイン活動と同時にやってもメイン活動に支障がない